リコッタに合う“はちみつ” を、12種から探る!《前編》

リコッタとはちみつ

ミルク由来の甘みがあって、ほわほわとした食感のリコッタ。はちみつをかけて食べると、それだけでちょっとしたデザートになります。

でも、はちみつと一口に言っても、その種類はいろいろ。どれを買ったらいいか迷ってしまった経験があるという方も多いのではないでしょうか。

「それぞれのはちみつにはどんな特徴があって、リコッタと合わせるには何を選んだらいいのか。」

そこで、NPO法人 チーズマスター会の副会長で「はちみつマイスター」の資格も持つ大石結子さんのナビゲートのもと、CHEESE Media編集部のメンバーで実際に12種類のはちみつとリコッタのペアリングを試してみました。

大石結子

大石結子(おおいし ゆうこ)さん

インテリアコーディネーターとして勤務するなか、展示場の設いからテーブルコーディネートに興味を持ち、様々なフード系の資格を取得。その後、専門学校でフードコーディネートなどの講座を担当。現在、チーズ、紅茶、カクテルなど食に関するセミナーや講習会を自宅や各企業で開催。著書に『食卓の教科書』(優しい食卓社)。

 

ーまず、はちみつの種類について教えていただけますか。

どんな花や樹木の蜜なのか、まずはそれによって大きく分類することができます。

レモンやオレンジなどの<フルーツ系>、タンポポやクローバーといった<草花系>、アカシアや菩提樹(リンデン)などの<樹木系>、ローズマリーやタイムなどの<ハーブ系>、栗などの<ナッツ系>、たくさんの花の蜜からなる<百花蜜>などがあります。ですが、同じ花でも採れる季節や気候風土、土壌によって、味や色、香りに違いが生まれます。

はちみつ

 

ーなるほど。牛が食べる草や飼料によってミルクの性質に違いが生まれ、チーズにもそれが表れるのと似ていますね。

そうですね。「自然の恵みをいただく」ということで言えば、チーズもはちみつも共通点が多いと言えるかもしれません。でも、それぞれの蜜のもとになる植物によって、ある程度の特徴があります。
今回は全部で12種類のはちみつを用意しましたので、ひとつずつ確認しながら、実際にリコッタと合わせてテイスティングしていきましょう。

はちみつテイスティングシート

 

フルーツ系のはちみつ

 

はちみつ レモン

①レモン(イタリア・カンパーニャ産)

練乳のような黄色みがかった白色で、固まりやすいはちみつです。14℃以下になると固まる性質を持つ“ブドウ糖”が多く含まれているはちみつは、このように固まりやすく、“果糖”が多く含まれているはちみつはサラサラとしているのだそう。

ザラザラとした食感の一方で、味わいはまろやかで、かすかに香ばしい風味も。リコッタにのせるとその食感が楽しく、素朴なイタリアの郷土菓子のような感じに。デザートらしさが増した、そんな印象でした。

 

はちみつ オレンジ

②オレンジ(イタリア・カラブリア産)

まさにオレンジがかった色で、レモンよりも透明度が高い外観。なめらかですが少しねっとりした舌触りで、やさしいフルーティーな香りのなかに、カラメルっぽさも。後味にすっきりとした酸味もあるので、サングリアのようだという意見も。

このオレンジのはちみつは、編集部のメンバーでも好みが分かれました。リコッタと合わせると、軽やかなキャラメルミルクのような印象に。少しだけ複雑味を持たせたペアリングをしたいときに、向いているのかもしれません。

 

草花系のはちみつ

はちみつ タンポポ

③タンポポ(オーストリア産)

黄金色ですが、白っぽく結晶化しやすいので、食べるときにはよく混ぜて。タンポポはキク科の植物ですが、香りは「まさに菊!」といった印象でかなり個性的。ねっとりとした食感で、少し漢方薬のような後味がするという意見もありました。

大石さんによると、色が濃いはちみつは、風味も濃厚で個性的なものが多いとのこと。タンポポのはちみつは、リコッタと合わせても菊のような香りが勝っていました。

 

樹木系のはちみつ

 

はちみつ アカシア

④アカシア(ハンガリー産)

淡い黄金色でサラリとしたアカシアのはちみつは、クセがなくさわやか。「リコッタはもちろん、フレッシュ系のチーズに合わせやすいはちみつです」と大石さん。ただ、サラッとリコッタに染み渡るようになじむので、ペアリングとしては面白みに欠けるという意見も。「はちみつをかけても、リコッタのミルク感をしっかり味わいたい」という方におすすめです。

⑤アカシア(日本・岩手産)

アカシアのはちみつは、日本でもとてもポピュラー。国産のものもテイスティングしました。今回のもの(岩手産)は、ハンガリー産よりも透明度が高いはちみつで、よりピュアな味わい。アカシアのはちみつは、入門編として安定感がありました。

 

はちみつ 菩提樹

⑥菩提樹(日本・岩手産)

オレンジがかった色で、ざらつきのある舌触り。シンプルな印象のアカシアと違って、樹木系のはちみつであることを感じさせるウッディな香りとクローブのようなスパイスの風味があります。後味には酸味とハーブティーのような印象も。

リコッタとの相性は、お好み次第。ウッディ系の香りが好きな方は楽しめる、そんな組み合わせかもしれません。

 

はちみつ ケンポナシ

⑦ケンポナシ(日本・岩手産)

ここで、めずらしいはちみつも登場。ケンボナシは2〜4年に1回、小さな白い花が咲いたあと、実がふくらんで梨のようになる植物で、その姿が干しブドウのようなので、英語では”Japanese raisin tree”と呼ばれているそうです。

はちみつは透明度の高い、淡い黄金色で、サラッとしたテクスチャー。南国のフルーツとスパイスを連想させる風味で、リコッタと合わせるとフローラルな香りがするという意見もあり、とても面白い実験になりました。

 

フルーツ系・草花系・樹木系でもそれぞれに特徴があって、なかなか興味深いですね。
《後編》では、ハーブ系・ナッツ系などのはちみつとのペアリングを検証していきます。

★12種から探る!リコッタに合う“はちみつ” 《後編》はこちら

 

text and photographs by 佐野嘉彦(CHEESE Media 編集長)

 

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