チーズケーキ?それとも、ブッラータ? プロの技でチーズが変身。

perdu cheese dessert

チーズと“化学反応”を起こしてくれる「&」なもの。

チーズは、そのまま食べても美味しい食材ですが、何かをプラスするとその美味しさや楽しみはグンと広がります。調味料や他の食材との組み合わせはもちろん、アイデアや技術、知識などが加わると、チーズはもっともっと楽しいものになる。そんな「&」なものをテーマに開催されたイベントの模様をシリーズでお伝えします。

第1弾のテーマは「デザート」。

2015年12月のオープン後、瞬く間に東京・富ヶ谷の人気店となった実力派レストラン「PATH(パス)」のオーナーパティシエ、後藤裕一さんをゲストに迎え、お話を伺いながら、この日限りのチーズデザートも作っていただきました。

Yuichi Goto
後藤裕一さん
フレンチレストラン「PATH」のオーナーパティシエ。 「オテル・ドゥ・ミクニ」、「キュイジーヌ[S] ミッシェル・トロワグロ」を経て、フランスの三ツ星レストラン「メゾン・トロワグロ」でシェフパティシエを務める。2014年に帰国し、シェフである原太一氏と共同で「PATH」をオープン。

PATH

東京都渋谷区富ヶ谷1-44-2 A-FLAT 1F
tel. 03-6407-0011
営業時間/8:00~14:00、18:00~24:00(L.O.23:00)
定休日/月(月に1度日曜)

 

Shinji Fujikawa

CHEESE STAND代表の藤川もご挨拶。「チーズを身近に、日常に。“&”なものを提案していきます。」イベントは「& CHEESE STAND」がオープン(2016年12月予定)する場所で開催されました。

 

革新し続ける環境、そしてチーズの可能性

& event talk session

大学で法学を専攻していたという、パティシエとしては意外な面をお持ちの後藤さん。学生時代にアルバイトをしていた「オテル・ドゥ・ミクニ」のケーキに出合ってパティシエの道へ進まれたそうです。

後藤さんのパティシエとしてのプロの技は、どのように磨かれていったのか。前半のトークセッションでは、フランス「メゾン・トロワグロ」時代のエピソードや、チーズの思い出などを伺いました。

 

Troigros chefs
(写真提供:後藤裕一さん)

フランス「メゾン・トロワグロ」では、各国から集まる料理人たちからも刺激を受けながら、アイデアをミッシェル・トロワグロ氏にぶつけ、試作と実作に励む日々。「絶え間なく料理を革新し続けること」を大切にするトロワグロ文化の中で、様々なデザートが生み出されたそうです。

 

Easter dessert
(写真提供:後藤裕一さん)

そんなデザートのなかの一つがこれ。「イースター(フランスではPâques パック)」を題材とした一品です。下にマスカルポーネクリームを敷いたトロピカルフルーツのグラニテ。そこに、ココナッツソルベと卵型のメレンゲ。メレンゲの中には生姜のアイスが入っています。

マスカルポーネ以外のチーズでは、フロマージュブランを活用することもしばしば。トロワグロでは、季節のフルーツの盛り合わせによく合わせていたとのことでした。

 

troigros-fromage
(写真提供:後藤裕一さん)

フレンチレストランに、多種多様なチーズは欠かせません。お客さまにサーブできない切れ端などは、賄いで食べることができたそうです。いろいろと食べて学ばれていったそうですが、後藤さんのお気に入りのチーズは、シェーブル(山羊乳チーズ)。なかでも薪型をした「サントモール・ド・トゥーレーヌ」が大好きで、一人で1本を食べてしまうこともあったとか!

 

mons cheese curve
(写真提供:後藤裕一さん)

フランスの有名なチーズ熟成士であるエルベ・モンスのチーズカーヴも、車で20分くらいのところにあり、2度訪問。元はトンネルだったという熟成庫で、チーズの世界の奥深さを体感されたのだそうです。

 

コラボレーションから生まれたチーズデザート

「&」なものをテーマとしたこのイベント。後半は、CHEESE STANDのリコッタブッラータを使った、この日限りの特別なデザートがお目見えしました。

「どんなものができるんだろう?」

参加者の目を釘付けにした後藤さんによるデモンストレーション。その工程を少しご紹介していきましょう。

 

ブッラータデザート

メインの素材として準備されていたのは、一見普通のブッラータ。でも、中身が特別!

CHEESE STANDのリコッタを使ったレアチーズケーキを後藤さんが作り、それをCHEESE STANDの藤川が、ブッラータの中に詰める・・・。まさに「&」なコラボレーションで生まれたものでした。

チーズケーキらしさを表現するために皿に敷かれたのは、ピスタチオのクランブル。サクサクとした食感と香ばしさは、チーズケーキのタルト部分をイメージしたものです。

 

ブッラータデザート

フレッシュチーズと相性のよいフルーツ感を演出するのは、リュバーブのゴロッとした食感を残したジャムとブラックベリーのソース。リュバーブは後藤さんが実際に畑にも訪れたという栃木・那須高原の生産者のものを使用しています。

 

ブッラータデザート

生姜のシロップ漬けも少しのせて。これがアクセントとなり、味わいに複雑味を持たせてくれました。

 

ブッラータデザート

紫蘇の芽やエディブルフラワーがあしらわれ、最後の仕上げに、オリーブオイルを使ったシロップソースをかけて・・・

 

ブッラータデザート

完成!タイトルは「ペルデュ」。フランス語で「道に迷ってしまう」という意味があります。「ブッラータなの?チーズケーキなの?」そんな不思議な“迷い”を食べ手に提供する、スペシャルなデザートです。

 

ブッラータデザート

ブッラータには、通常「ストラッチャテッラ」という繊維状にしたモッツァレラと生クリームが詰められますが、これにはリコッタを使ったレアチーズケーキが入っています。

 

tasting scene

参加者みんなでこの「ペルデュ」を試食。見た目にも楽しく、美味しく味わいました。

 

tasting scene

フレッシュチーズの美味しさはもちろん、「あれ?これ何だろう?」というちょっと不思議な感覚も提供してくれた後藤さん。プロの仕事を前に、みなさん会話も弾みました。

 

イベント会場にて

「どういった食感、温度、シチュエーション、季節感で食べてもらうかを想像することが大切。フレッシュチーズはその点でも可能性があります。風味を引き立てるための調味料にもなりますからね。」と、後藤さん。
チーズがつなぐ「&」な世界。
デザート自体の可能性も広げ、新たなクリエイションがこれからも生まれそうです。

 

text by 佐野嘉彦(CHEESE Media 編集長)
photographs by 石原哲人

 

チーズがつなぐ「&」な世界

チーズケーキ?それとも、ブッラータ? プロの技でチーズが変身。 〜「PATH」後藤裕一さん〜

フレッシュチーズから始まる!パンケーキ&料理の夕べ 〜菜園料理家 藤田承紀さん〜

チーズや料理を美味しそうに撮影する、3つのコツ 〜写真家 石原哲人さん〜

“トマトの香りがする”シチリアのオリーブオイルを知っていますか? 〜ルーチョ・スケンバリさん〜

 

burrata
「東京ブッラータ」はFRESH CHEESE Delivery(オンラインショップ)で
クリームがとろ〜り、新鮮で濃厚。
東京・渋谷で作られるブッラータは、生クリームが入ったリッチで繊細なフレッシュチーズ。オンラインショップでもお求めいただけます。
http://fcd.cheese-stand.com/

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