CHEESE STANDの商品と旬の食材を使った料理アイディア集です。今回は、爽やかな苦味と弾ける果汁が魅力の「甘夏」を使った料理のレシピを5つ紹介します。

目次
初夏の光を浴びて熟す、爽快な和のシトラス
初夏の訪れとともに、鮮やかなオレンジ色の皮をまとって市場を賑わせるのが「甘夏」です。正式名称を「川野夏橙(かわのなつだいだい)」と呼び、大分県で夏みかんの枝落ちから発見されたのが始まりです。
日本における甘夏の旬は、2月下旬から5月頃まで。冬に収穫された後、酸味を落ち着かせるために貯蔵(追熟)され、ちょうど今のような初夏の季節に最も食べ頃を迎えます。
甘夏の最大の魅力は、独特の爽やかな苦味と、プチプチと弾けるような粒立ちの良い果肉、そして後味の良さです。最近の主流である甘みの強い柑橘とは一線を画す、清涼感あふれる酸味は、実はフレッシュチーズとの相性が抜群。初夏の強い日差しの中で、ミルクの濃厚さと甘夏の苦味が重なり合う瞬間は、この時期にしか味わえない特別なガストロノミー体験を運んでくれます。
甘夏の主な栄養素
甘夏は、多忙な毎日を送る私たちのコンディションを整える栄養素がバランスよく含まれた果実です。瑞々しい果汁が、身体の内側から健やかなリズムをサポートしてくれます。
ビタミンC
健康と美容の維持に欠かせない代表的な栄養素です。甘夏には豊富に含まれており、いきいきとした毎日を過ごしたい方のベース作りを力強くバックアップしてくれます。
クエン酸
甘夏の爽やかな酸味の主成分です。活動的な毎日を維持し、シャキッとしたコンディションを保つのに役立ちます。初夏の暑さで落ちがちな食欲のスイッチも入れてくれます。
ナリンギン
甘夏の皮や筋に多く含まれる苦味成分の一種(ポリフェノール)です。すっきりとした巡りをサポートし、健やかな毎日をキープしたい意識の高い層に注目されています。
カリウム
体内のミネラルバランスを整える役割を担っています。塩分を控えた食生活を意識している方をサポートし、身体の巡りをスムーズに保つための調整役として働きます。
甘夏の見分け方
持った時にずっしりと重みがある
見た目以上に重みを感じるものは、果汁がたっぷりと詰まっている証拠です。軽いものは水分が抜けて中の果肉がパサついている(「す」が入っている)可能性があります。
皮にハリとツヤがあり、色が濃い
全体が鮮やかなオレンジ色で、皮にピンとしたハリがあるものを選びましょう。皮がフカフカと浮いているもの(浮き皮)よりも、実に密着している方が瑞々しい傾向にあります。
ヘタが緑色で、枯れていない
切り口である「ヘタ」の部分が新鮮な緑色をしているか確認してください。ここが茶色く枯れてポロリと取れそうなものは、収穫から時間が経ち、鮮度が落ちています。
表面に大きな傷がなく、なめらかである
皮のキメが細かく、なめらかなものを選びましょう。多少のスレ傷は味に影響しませんが、皮がゴツゴツと厚すぎるものより、薄く引き締まっている方が果肉が充実しています。
爽やかで芳醇な香りが立っている
新鮮な甘夏は、皮の上からでも清々しい柑橘の香りが漂います。香りが全くしないものよりも、豊かな芳香を感じるものの方が、風味も強く美味しい傾向にあります。
甘夏の保存と下処理のコツ
風通しの良い涼しい場所で保管する
甘夏は比較的日持ちしますが、高温多湿を避けるのが鉄則です。ネットやカゴに入れ、常温の涼しい場所に置きましょう。乾燥を防ぐため、ポリ袋に入れて冷暗所も有効です。
外皮を剥く前に、お湯で表面を洗う
ワックスや汚れが気になる場合は、ぬるま湯で表面を優しく洗ってから剥き始めましょう。特に皮をマーマレードや料理のトッピングに使う場合は、丁寧な洗浄をおすすめします。
「ジョウノウ(内皮)」を丁寧に取り除く
甘夏の内皮は厚く、苦味が強いため、一つずつ丁寧に取り除いて果肉だけにします。房の背側に包丁を入れ、左右に開くようにすると、中の実を崩さず綺麗に取り出せます。
「筋」も美味しさのアクセントに
内皮を取り除いた際に残る白い筋には、栄養が含まれています。口当たりを重視するなら取り除きますが、サラダなどにする際は少し残しておくと、独特の苦味が味の深みになります。
果汁を絞って「ソース」として活用する
形が崩れてしまった果肉や、房に残った果汁は捨てずに絞りましょう。フレッシュチーズにかけるソースや、ドレッシングのベースとして使うと、料理の格が一段上がります。
甘夏とCHEESE STAND商品を使ったレシピ

出来たてモッツァレラと甘夏のシンプルなカプレーゼ
出来たてモッツァレラと、剥きたての甘夏を合わせた究極の引き算レシピです。甘夏の弾ける果汁がドレッシング代わりになり、モッツァレラのジューシーなミルク感を引き立てます。オリーブオイルと粗塩だけで、素材それぞれの純粋な美味しさが際立つ、初夏にぴったりの前菜です。
作り方
①甘夏は外皮と内皮を剥き、一口大の果肉にする。
②出来たてモッツァレラを手で一口大にちぎり、甘夏とお皿に盛り付ける。
③仕上げに良質なオリーブオイルとパラリと粗塩を振って完成。

東京白やなぎと甘夏、そら豆の冷製仕立て
東京白やなぎの程よい塩気と酸味が、甘夏のほろ苦さと見事に調和します。ここにそら豆を添えることで、青い香りとシャキシャキとした食感が加わり、一皿の満足度が上がります。見た目にも涼やかで、白ワインの最高のお供になります。
作り方
①そら豆はからのまま塩茹でにして、からから外すして粗熱をとる。
②器に甘夏とそら豆を盛り、東京白やなぎを適当な大きさにカットして散らす。
③仕上げにオリーブオイルと、お好みで白ワインビネガーを数滴垂らす。

出来たてリコッタと甘夏、鯛のセビーチェ
旬の「真鯛」の刺身に、甘夏の酸味と出来たてリコッタのコクをプラスした、地中海風の冷菜。リコッタのふわふわした甘みが、魚の旨味と柑橘の刺激を優しく繋ぎます。動物性の食材を使いつつも、甘夏のおかげで後味は驚くほど軽やか。おもてなしにも喜ばれる華やかな一品です。
作り方
①鯛の刺身と甘夏の果肉をボウルに入れ、塩、レモン汁、オイルでさっと和える。
②皿の中央に出来たてリコッタをこんもりと盛る。
③リコッタを囲むように鯛と甘夏を盛り付け、最後にハーブを添える。

東京ブッラータと甘夏・コリアンダーの「香る」前菜
濃厚なクリームが溢れ出す東京ブッラータに、甘夏の酸味とコリアンダー(パクチー)のエキゾチックな香りを掛け合わせました。柑橘とスパイスは相性抜群。ブッラータを割って、甘夏とコリアンダーをしっかり絡めながらいただくことで、複雑で多層的な味わいが口いっぱいに広がります。
作り方
①皿の中央に東京ブッラータを置き、周りに甘夏の果肉を並べる。
②ブッラータを割り、その上に刻んだコリアンダーをたっぷりとのせる。
③仕上げにオリーブオイル、塩、粗挽きの黒胡椒を振りかけて完成。

東京白カビチーズと甘夏・ハチミツのホットトースト
とろりと溶けた東京白カビチーズに、温まった甘夏のジューシーさが加わった贅沢なトーストです。加熱することで甘夏の酸味が和らぎ、チーズのコクとハチミツの甘みが一体となります。仕上げに散らすタイムの香りが、爽快感をプラスし、デザートとしても軽食としても楽しめる一皿です。
作り方
①バゲットにスライスした東京白カビチーズと甘夏の果肉を交互にのせる。
②トースターでチーズが溶けるまで3分ほど焼く。
③取り出してハチミツを回しかけ、フレッシュなタイムを散らして完成。
甘夏の「爽やかな苦味」を、5種類のチーズが多彩な表情で引き立てます。旬のアスパラや真鯛を合わせた料理から、ハーブを効かせたスイーツ感覚のトーストまで、ミルクと柑橘が織りなす初夏ならではのハーモニーをお楽しみください。










