デザインが楽しい!世界的なチーズイベントで見つけたワザあり10選

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チーズ×クリエイション。今回は食べるだけでなく、ちょっと違う視点からチーズの世界を覗いてみましょう。

2017年6月11日〜13日、フランス中部、ロワール地方のトゥールという街で、「Mondial du Fromage(モンディアル・デュ・フロマージュ)」という国際的なチーズのイベントが開催されました。

世界中から“チーズな人々”が集結。会期中には、チーズの知識と取り扱いの技術などが問われる「フロマジェ選手権」や、チーズの「品評コンクール」が行われ、展示ブースも活気に溢れていました。

そんな3日間のなかで出合った、チーズにまつわる楽しいものを10点、ご紹介します。

 

#01 チーズは「ともだち」!

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チーズのカット技術も問われる「フロマジェ選手権」。その課題で、映画化もされた漫画「20世紀少年」に登場する“ともだち”をモチーフに、チーズで表現したのは、なんとオランダ代表選手。来場した日本人はもちろん、各国の人がこの作品に釘付け。クールジャパン、アニメNIPPONは、チーズの世界にもその影響を及ぼしていました。

 

#02 定番の“牛”も、ナイフで繰り出されます

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こちらも「フロマジェ選手権」の課題の一品。牛をモチーフとした、一見シンプルな作品ですが、パーツを丁寧にナイフで切り出し、このように立体的な造形に仕上げるのは、とてもテクニックがいるのです。

「フロマジェ選手権」の覇者、ベルギー代表のNathalie Vanhaverさんが、ライブで作り出したこの手仕事。まさに、お見事!

 

#03 チーズの“錬金術”①

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「フロマジェ選手権」の最終課題は、「錬金術」をテーマとした大きな作品をつくることでした。

「錬金術」とは、もともとは、化学的手段を使って、安価な金属から高価な金(きん)を作り出すことで、古代ギリシャで生まれ、エジプトやイスラム圏で発展し、広くヨーロッパでは馴染みのあるテーマです。

その後、安い元手で大きな利益を上げるビジネスなどの意味も持つようになりましたが、ここでは「ミルクからチーズへ。素材としてのチーズがデザイン作品へどう変化していくか」がテーマとなっていたようです。

上位3名の作品は、特に目を見張るものがありました。

こちらは、先ほどの“牛”を作った、今回の選手権の優勝者、ベルギー代表のNathalie Vanhaverさんの作品。

真ん中には大きな筒にミルク。写真ではわかりづらいですが、ミルクがブクブクと沸き立つ仕掛けを作り、さまざまなチーズへと変貌していくディスプレイが作られていました。まさに、錬金術の実験のよう!

 

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左から、準優勝のChristophe Gonzalezさん(フランス)、優勝のNathalie Vanhaverさん(ベルギー)、3位のNadjeeb Chouafさん(アメリカ)。

 

#04 チーズの“錬金術”②

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こちらは、準優勝のフランス代表Christophe Gonzalezさんによる作品。

クリストフさん、なんと日本でも働いていた経験を持つ方で、丁寧で立体的なデザインを展開されています。まるで、チーズの魔法がかかった公園のようで、一つひとつにストーリーを感じる作品でした。

 

#05 チーズの“錬金術”③

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そして、第3位に入った、アメリカ代表Nadjeeb Chouafさんの作品。

開催地トゥールのあるロワール地方特産のシェーブルチーズが金や銀で装飾され、ブルーチーズはドロ〜っと流れ出すように仕立てられています。まさに、錬金術の実験室のよう。添えられた花や果物もきれいな彩りとなっていました。

 

#06 エディブルフラワーをまとったメルヘンなチーズ

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彩りの花とチーズといえば、ドイツのブースにこんなチーズがありました。色はデザインの大事な要素。とても目を引きます。

これは、小さなエディブルフラワーとハーブが施された「Lola Montez」という名のチーズ。アルゴ地方の山のチーズに、野の花。まさに夏のアルプスを感じさせてくれる香りと優しいミルクの味わいのあるチーズでした。

 

#07 赤ちゃんの足と乳母のおっぱい!?

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フランス・ロワール地方には、小型でユニークなシェーブルチーズがいろいろとあります。その中でも、来場者の目を特に引いていたのは、このチーズかもしれません。

真ん中は、見ての通りの足の形。型抜きにしても、指のところは本当に繊細。左隣の木炭粉をまぶして熟成した丸いチーズは、この地方では有名な「Sein de Nounou」というシェーブル。「乳母のおっぱい」という意味の名前です。

消化吸収が良いとされる山羊乳のチーズは、小さい頃からお年寄りになるまで食べられ、とてもフランスでは馴染みのあるチーズ。日本ではまだ「シェーブル=クサい」という残念な印象を持つ人が多いのですが、丁寧に作られ、蒸れないように管理されたシェーブルは、爽やかな酸味とミルクのコクがあって美味しいのです。ぜひ機会があれば、挑戦してみましょう!

 

#08 やっぱり牛が好き?①

山羊もいいけれど、やはり牛は、世界のチーズの源となるミルクを生み出すという点では、センターポジションを務めている存在といえるかもしれません。展示ブースには、牛をモチーフとしたオブジェがたくさんありました。その中から、2つご紹介します。

まずはこちら。

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白1色のシンプルさながら、なんとも愛らしいデザイン!

牛の歌声が今にも聞こえてきそうなオブジェで、BARTORIというチーズメーカーのブースでお目にかかった作品です。

 

#09 やっぱり牛が好き?②

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ベルギーのチーズブースで、みんなを出迎えるのは、黒・黄・赤の3色で彩られたこの牛さん。一瞬「ドイツ?」と勘違いする方もいるかもしれませんが、この3色の縦縞は、ベルギーの国旗のデザインです。インパクトでは、この牛さんが目を引いていました。

 

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ベルギーの特産チーズは、「Fromage de Herve(フロマージュ・ド・エルヴ)」というウォッシュタイプのチーズ。その立方体の形状から「マルセイユ石鹸」なんていう愛称もあります。ベルギー特産のビールで表面を拭って、熟成させたものもあり、ビール党の方は、チーズ専門店で見かけたらぜひ一度試してみてください。

 

#10 美味しいコツを、デザインで見せる

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最後にご紹介したいのは、イタリアのあるチーズ販売会社のブースの展示です。

イタリアでは「アッピナメント」と呼ばれる、好相性のペアリングや食べ方を、現代的かつシンプルなデザインのボードで見せていました。とても洗練されていて、学びのある見せ方・・・センスに溢れています。

 

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ひょうたんの形をし、加熱するとびよ〜んと伸びる「カチョカヴァッロ」ですが、そのボードで紹介されていたのは、なんと、日本のうどん!「ネギ、豚バラ肉、卵に加えて、カチョカヴァッロを具に入れて食べると美味しいよ」という提案。ぜひ一度、やってみたいと思わせる内容でした。

 

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チーズを愛する世界の人々が集った「Mondial du Fromage(モンディアル・デュ・フロマージュ)」。チーズそのものはもちろん、原料乳を生み出す牛たち、展示の仕方を巡ると、そこには創意工夫が施されたデザインがありました。

「チーズを身近に、日常に」。

長いチーズの歴史を持つヨーロッパ各国の楽しみ方を参考に、日本でも、もっとチーズを楽しむ機会を増やしていければと思います。

 

text and photographs by 佐野嘉彦(CHEESE Media 編集長)

 

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