代々木上原駅から徒歩1分、2016年にオープンしたアメリカンダイニング「GOOD TOWN BAKEHOUSE（グッドタウンベイクハウス）」。2018年12月には、朝から晩まで一日を通して楽しんでもらえるお店にしたいという思いから、もともとあったドーナツやマフィンなどのベイクドメニューに加え、本格的なピザ窯を導入し、ピザメニューを中心としたお店にパワーアップして生まれ変わりました。
アメリカンな雰囲気漂うこちらのお店は、原宿で人気のバーガーショップ「THE GREAT BURGER」やドーナッツショップ「GOOD TOWN DOUGHNUTS」などの系列店。
大きな窓から自然光降り注ぐ心地良い店内には、スタイリッシュなエスプレッソマシンに鹿の角でできたビアタップ、ピンクに光る壁のネオンサインなど、どこを切り取っても絵になるクールで洗練されたインテリアやディスプレイが散りばめられています。
今回は、そんなセンスあふれるお店をプロデュースしたオーナーシェフの車田篤さんにお話を伺いました。
―いつも楽しくインスタを拝見させていただいています。直前まで海外にいらっしゃったようですね。
一年の1/3はアメリカにいます。現地にお店を出したこともありますが、実際に現地で過ごしながら人、街、自然からインスピレーションを受けて、それを日々の表現に生かしています。今回は社員旅行だったんですが、自分が普段見ているもの、食べているものをスタッフにも体験して欲しくて。
―リニューアルに合わせてCHEESE STANDのチーズを取り入れてくださったと伺いました。
だいぶ前に知り合い経由で代表の藤川さんを紹介してもらってから、いつかCHEESE STANDのチーズを使いたいと思っていたんです。なかなか機会に恵まれず、時間が空いてしまったんですが、リニューアル後にピザをスタートすることが決まってすぐに声をかけさせていただきました。
初めは別のブランドのモッツァレラも使っていたんですが、圧倒的にCHEESE STANDのチーズが美味しくて。とにかくフレッシュなところ。本場ナポリの感覚に本当に近くて。もう一つはイタリアから輸入されたのものだったんですが、新鮮さにかなうものはありませんね。今はCHEESE STAND一本です。
こちらが定番メニュー、CHEESE STANDのモッツァレラを使ったマルゲリータです。系列店を巡回する定期便があるんですが、そのスタッフが毎朝CHEESE STANDの工房に立ち寄ってピックアップしてきたチーズを使っています。生地は北海道産の小麦粉と全粒粉を合わせて天然酵母で48時間ゆっくり低温熟成発酵させたものです。
ここ数年NYやLAで歴史も伝統もあるイタリアのナポリピザを思いっきり自由なスタイルにアレンジして提供する、みたいなお店が増えていて、そんな遊び心を取り入れながら開発したオリジナルスタイルのピザです。
―ほかにはどんなお料理がありますか？
ピザのほかには、ブッラータを使ったメニューがあります。ベリーをふんだんに使った定番と、今は夏らしくパッションフルーツとマンゴー使った限定メニューもあります。
12年もののバルサミコでマリネしたストロベリーとラズベリーに自家製のブルーベリーソースを絡ませ、仕上げにはエクストラヴァージンオリーブオイルと挽きたてのブラックペッパーをトッピングしています。
（カメラマン）このフォルムやばいっすね。
―食材選びで大切にしていることやこだわりはありますか。
まずは美味しいこと。野菜なども新鮮なものが一番だと思っています。契約農家や八百屋と密に連絡を取りながら日々良い食材を集めています。なるだけ国産の食材を使うようにしていますが、ストーリーやうんちくよりも食べて美味しいことを大切にしています。CHEESE STANDのチーズを選んだ理由も同じです。
―原宿エリアにほとんどのお店を出店されている中で、代々木上原を選んだ理由を教えてください。
代々木上原って、そこそこ良い暮らしをする若者たちが集まるエリアだと思って。僕は家もオフィスも原宿なので、それまでは原宿エリアに出店することが多かったんですが、代々木上原は、まさに僕がイメージするターゲット層が暮らすエリアだと思っていつかお店をやりたいと思っていました。良い物件を見つけるのは難しく時間はかかりましたが、ようやく手に入れたのがこの物件です。
―今後の展開についてお聞かせください。
今後やりたいことは大きく2つあります。
一つは、餃子をメインとしたお店。これまでの中華と一線を画す、中華とアメリカンをミックスしたお店にしたいと思っています。餃子屋って、良い意味でざっくばらんにカジュアルなスタイルで接客できるし、自分がこれまで作ってきた世界観にもぴったりだと思って。
もう一つは、クラシックなバーガーショップ。今の東京は、ボリュームがあって、素材にこだわり抜いたいわゆるグルメバーガーが流行っていますが、そういうのではなくて、アメリカに100年ぐらい前からあるような、とにかくクラシックな昔ながらのバーガーショップをやりたくて。カウンターの中にキッチンがあって、ホールスタッフもいない。気軽に楽しめる値段設定で、当時のアメリカを表現したいんです。
―お話を伺っているだけでワクワクしてきますね。どんなお店ができるのか、今から楽しみです。
僕は、常に人の半歩先をいきたいと思っています。人がやっていないことをやりたくて。いい意味で期待を裏切りながら、世の中にありそうでないものを提供していきたいと思っています。それによって、お客さんもスタッフも楽しんでもらえたら良いなと思って。
独立した頃は、自分がやりたいことを形にするので精一杯でしたが、今はそれにプラスして周りの人たちに喜んでもらえることを意識しています。飲食店の魅力って、非日常を感じられるところだと思っていて、自分が見てきたもの、感じたものをお店に落とし込んでどんどん新しいライフスタイルを提案してしていきたいです。新しいことやるとスタッフも楽しんでくれるのが良いですね。
車田篤さん
株式会社LDFS／株式会社GUIDING LIGHT 代表取締役。
1977年生まれ。愛知県出身。21歳で上京し様々な飲食店で経験を積む。2002年、24歳の時に独立開業し現在は東京・原宿「THE GREAT BURGER」を核に「GOOD TOWN DOUGHNUTS」「GOOD TOWN BAKEHOUSE」「THE GREAT BURGER STAND」「The Little BAKERY Tokyo」といった東京を代表するアメリカン業態の飲食店の他、和食業態の「THE TEISYOKU SHOP」など様々な飲食店を手がける。メニュー開発はもちろん、店舗デザイン、インテリア、グラフィックデザイン、撮影など全てを自らディレクションする。2016年には、「GOOD TOWN DOUGHNUTS」でカリフォルニアへ進出も果たした。直営店の他にトータルプロデュース、インテリアデザイン、メニュー開発などを手がけた飲食店が現在6店舗。
GOOD TOWN BAKEHOUSE
東京都渋谷区渋谷区上原1-30-1
TEL： 03-6886-5330
営業時間：9:00〜23:00（22:30 L.O.）
定休日：無
https://tabelog.com/tokyo/A1318
photo by 石原哲人
シリーズ《CHEF’S VOICE》
チーズを料理に生かす、プロフェッショナルたち。
- 「出来たてモッツァレラ」はFRESH CHEESE Delivery（オンラインショップ）で
- 真っ白でぷるん、つるん。東京・渋谷で作られるフレッシュなモッツァレラはミルク感もあって、料理にも最適です。オンラインショップでもお求めいただけます。
http://fcd.cheese-stand.com
