styling+photography by Tokiko Iino (C)CNIEL
年末年始、家族や気の置けない仲間と過ごす機会として、おもてなしの食べ物はかかせません。クリスマスにはチキンやターキー、ケーキなどが楽しまれますが、前菜としても、ちょっとしたお酒のお供にも、チーズは活躍してくれます。
家にあるものでひと工夫するだけで、おつまみチーズが、思わず写真に撮りたくなってしまうほどのおもてなしに。
今回は、豆皿や小皿を使って、手軽にチーズを盛り付けるコツをお伝えします。写真映えする仕上がりになれば、食べる前に撮影タイム。仲間や家族との素敵な思い出にもなることでしょう。
食器棚にあるものからスタート!
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まずは手持ちの食器を見てみましょう。食器棚を整理すると、豆皿や小さなお皿が意外と多く入っていませんか?盃やお猪口もOKです。普段使っていないものも、この際活用してみましょう。
いろいろと見つけたら、今度は実際にどれを使うか。
コツは、まず何かひとつ共通の要素でチョイスしてみること。全部がバラバラだとまとまりません。
<サイズ感、色のトーン、形、デザインテイスト・・・>といった中から、まずは何かひとつ。目の前にあるものから、共通の要素で選んでみましょう。
そして、使う皿が決まったら、アクセントとして違う要素のものも少し足していくと、オリジナルな盛り付けデザインになっていきます。
小物や布も飾りに。これも、まずは手持ちのものから始めましょう。ヒイラギやモミの木がモチーフになったものがなくても、緑や赤、ゴールドなどの色のものがあれば雰囲気を作れます。足りないものは、季節商材の売場で購入してもよいですが、庭や散歩がてら見つけた植物や、商品パッケージや飾りなども、意外と重宝します。
今回使用したチーズ
実際にはお好みのチーズ、買い求めやすいチーズで良いのですが、今回はみなさんの参考となるよう、あえて多種多様なチーズを使ってみました。
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写真の左上から時計回りに
1) 2) ウォッシュタイプ(ルクロン/モン・ドール)
外皮がオレンジやピンクの色味があるウォッシュチーズ。クリーミーでとろりとしたものもあり、ウォッシュ特有の個性的な香りも穏やかなものからしっかりしたものまであるので、お好みのチーズをチョイスしましょう。
3) 4) 青カビタイプ(ブルー・ドーヴェルニュ/トム・ド・ラカイユ)
青カビの模様は、やはり盛り付けのバリエーションがつくれるのでおすすめ。自然なカビの外皮を生やしたものから、青カビのピリッとした風味がしっかりしたものまで、こちらもいろいろ。赤ワインやコク豊かな日本酒が食卓に並ぶなら、ブルーチーズは特におすすめです。
5) 白カビタイプ(カマンベール)
雪のような白カビタイプは、やはり冬の食卓に一つはほしいチーズでしょう。チーズを食べ慣れていない方がいる場合は、殺菌乳製のものを選ぶのがおすすめ。マイルドな風味で、楽しんでいただけるはずです。
6) フレッシュタイプ(デリス・パパイヤ)
生クリームを加えて作られるフレッシュチーズやドライフルーツがあれば、まさにパーティーにぴったり。見た目も華やかで、味わいもデザートのように楽しめます。
7) 8) セミハード・ハードタイプ(ミモレット/コンテ)
うま味もあって、クセがないものが多いのがこのタイプ。おつまみにも最適ですし、しっかりとした生地だから、好きな形にカットしやすいのも魅力です。
クリスマスに、和のエッセンスをプラスしてみました
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藍色と白という色み、さらに、サイズ感をある程度統一させた豆皿をチョイス。その代わりに、チーズは三角や丸、拍子木型など様々な形に仕立てました。
豆皿に種類別に盛っているので、「これも一口、あれも一口・・・」とつまみやすいのも、この“豆皿&チーズ”の盛り付けの魅力です。
クリスマスのモチーフとしては、ヒイラギ柄の手ぬぐいに、さらに本物のヒイラギも添えて。異素材である金属のトレイをベースにしていますが、ヴィンテージ感や少し人肌感があるものを使うことで、窯元の皿とも調和しています。
チーズと、身の回りにあるもので楽しむ “盛り付けデザイン”のクリスマス編。一足早めの掃除をしながら、家にあるものを整理しつつ、クリスマスのおもてなしに活用してみるのもよいかもしれません。
※同じチーズを使ったお正月編はこちら。
- 飯野登起子(いいの ときこ)
- 盛り付けデザイナー。自由大学(おうちパーティー学、おいしい盛り付け学、おいしい写真を撮ろう)、尾道自由大学(盛り付けデザイン学)教授。企業、店舗、窯元、展示会などでのフードの盛り付けデザインやディスプレイを手がける。
https://www.facebook.com/TokikogreenRoom
https://www.instagram.com/tokikogreenroom/
information sources from Cniel(フランス全国酪農経済センター)/EU(ヨーロッパ連合)
text and photographs by 佐野嘉彦
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